看護師だからといって転職をする場合に特別な書類の準備は必要ありません。唯一特別なものといえば看護師免許の提示を求められることがあるので、その有効期限が切れていないかの確認くらいでしょう。その他の書類は一般的な転職の際に求められる履歴書と職務経歴書を用意すれば大丈夫です。
しかし、実はこの履歴書と職務経歴書が看護師にとっては厄介なのです。それといいますのも、普通の学校を卒業し就職活動をして一般的な企業に採用される場合、少なくとも履歴書はその時に何枚も作成します。また会社に入れば人事研修の中でキャリアパスを描くことが多く、その中で職務経歴書のテンプレートに近い内容のものを作ることもあるでしょう。しかし看護師の場合、看護学校を卒業した後は研修を受けた病院にそのまま採用され、特に深くキャリアというものを考えたことがないという方も多いので、履歴書や職務経歴書をほとんど書いたことがない方が多いのです。
そのため、履歴書の書き方などについては基礎的なところから押さえるようにすると良いでしょう。それは書き方に関してのみではなく、例えば履歴書や写真は多めに用意するなどです。また転職活動の場合、履歴書に掲載されている写真の良し悪しで書類審査が通るか否かの結果が分かれることも多いので、なるべく綺麗な写真を撮るようにすると良いでしょう。そのために写真館で撮影をされる方もいます。また書き方としてはパソコンでも良いのですが、病院へ送る場合は手書きの方が評価されるかもしれません。
実際に書類を書き出すと、履歴書はまだ書きやすいと思います。学歴や職歴は事実を記入するしかありませんし、自己PRなどは考えなければ記入できませんが、記入箇所がそれほど大きくなく文字数も限られているのが一般的です。しかし、職務経歴書はそうはいきません。ある程度ベーシックな書き方はありますが、必ずそれに沿わなければいけないというわけでもないので自由度が高く却って書きづらいのです。職務経歴書を書き上げるにあたっては、これまでの仕事経験を整理しその経験から得たものや学んだこと、それにアピールできることなどを洗い出す必要があります。
こうした作業は決して簡単ではありません。始めは時間のかかるものと理解し、じっくりと取り組みましょう。また一人で書くと客観的な目線がなく分かりづらいものになりがちなので、転職コンサルタントなどにアドバイスを貰いながら書くと良いでしょう。