足のむくみは、看護師の職業病の一つです。仕事中にずっと座っていたり立ちっぱなしだったりすると、足の血流が停滞します。人の臓器の一部である心臓は、ポンプの役割を果たして人の身体中に血液を送り出します。しかし、足は心臓から最も遠い場所にあり、同じ体勢を取っていると血流が悪くなり、水分や老廃物なども溜まりがちになります。
人の体内は水分量が多く、重力の影響でどうしても足に水分が溜まりやすくなったり血流が停滞しやすくなったりします。看護師は業務中のほとんどが立ちっぱなしなので、余計にむくみが起きやすくなると思われます。特に、業務の後半や退勤前になるほどむくみを感じやすくなることが多いようです。
温かい湯船にゆっくり浸かることもむくみ対策に効果的だといわれていますが、仕事中に気軽に取り入れられるむくみ対策もあります。それは、仕事中に着圧ソックスや弾圧ストッキングなどを履くことです。これらのアイテムは、着用することでふくらはぎを圧迫し、血液やリンパの流れがスムーズになるように計算して作られています。靴下と同じタイプのものや、ストッキングタイプのものなど種類も豊富です。
靴下タイプは膝下や膝上など長さもさまざまで、ストッキングタイプはお尻まですっぽりとカバーできます。むくみをカバーしたい場所に合うアイテムを選びましょう。看護師の制服がパンツスタイルであれば、着圧アイテムを履いていても目立ちません。むくみの原因には足の冷えも含まれるので、制服のタイプを選べるならパンツスタイルがおすすめです。
足のむくみは、食生活を見直すことでいくらか改善できることもあります。まず挙げられるのが、塩分の摂取量に気をつけることです。塩分は食事の味を左右するために欠かせない調味料なので、多くの料理に使われます。外食の際も、自宅で料理をする際にも、思っている以上に塩分は使われています。塩分を過剰に摂取する生活を続けていると、体内のナトリウム濃度に影響を及ぼします。ナトリウム濃度が濃くなるとそれを正常に戻すために水分を溜め込みやすくなり、結果むくみにつながるのです。
麺類にも塩分は多く含まれていますが、スープを飲みすぎないようにすることでも塩分の摂りすぎを防げます。また、コンビニのおにぎりにも塩が多く使われており、原材料に塩飯と書かれていることも珍しくありません。塩分の摂りすぎはむくみのほかに腎機能を損なうこともあるので、日頃から意識しましょう。むくみが気になるときは、スイカやきゅうりなど利尿作用のある食べ物を積極的に摂るのも効果を感じられるかもしれません。