病気の原因となる夜勤の疲労

看護師だからこそ病気に気を付けよう
看護師だからこそ病気に気を付けよう

体調管理法と病気の予防法

夜勤は病気の原因になりやすい

夜勤は病気の原因になりやすい

医者の不養生という言葉がありますが、医師と同様本来病気を治し健康を守る立場のはずの看護師にも本人の健康を崩してしまう人が多くいます。その理由の一つが、看護師の仕事をする上で避けづらい夜勤による疲労です。個人病院に勤務する場合は夜勤の問題はほぼ抱えずに済むのですが、大きな総合病院に勤務する場合は入院患者の看護や救急病棟での看護が発生するので、病院として夜勤業務は欠かせません。
しかし、これは飲食店やコンビニなどのアルバイトで夜勤を経験した人であれば分かることだと思いますが、やはり人間の身体は昼間に動いて夜に寝るようにできていますので、夜勤が続くことは疲労蓄積や心身不調の原因になります。また看護師の場合、シフト制のためずっと夜勤が続くわけではなく日勤と夜勤の交代制になります。そのため睡眠時間を固定化することができず、それも心身の調子を崩してしまいます。

太陽光を浴びれない

太陽光を浴びれない

また、夜勤の問題として侮れないのは昼間に寝るしかないので太陽光を浴びる量が少なくなることです。太陽光は浴びすぎれば紫外線など有害な光もあるので健康に望ましくないとされています。特にフロンガスによるオゾン層の破壊が進んだ現代ではよりそうだといえるでしょう。しかし、太陽光を浴びることで正常に分泌されるホルモンなどもありますので、太陽光を極端に浴びない生活は身体のホルモンバランスを崩してしまいます。

乳がん

乳がん

太陽光によって分泌が促進されているホルモンの一種にメラトニンといわれるホルモンがあります。これは松果体といわれる額の裏側奥辺りの脳から主に分泌されるホルモンで、人間の睡眠リズムを司るといわれています。そしてこのホルモンが、女性に多い病気である乳がんの抑制に効果があるという仮説が存在するのです。しかし夜勤がある日の看護師は太陽光を浴びる量が少なく、メラトニンが適切に分泌されません。1回2回の夜勤であれば問題ありませんが、週に何日か夜勤をする生活を10年20年と続けた場合、身体に大きな悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

生活リズムの乱れによるうつ病

生活リズムの乱れによるうつ病

夜勤による代表的な病気がうつ病です。これはストレスによって主に引き起こされる病気です。そして夜勤によって生活リズムが崩れますと、睡眠によるリラックスとストレスからの回復効果が充分に得られません。そのため大したことのないストレスでも通常以上に身体や精神へのダメージが残ってしまい、うつ病の原因となるのです。また夜勤時は看護師の数が日中より少なくなるため、1人当たりの看護師の負担が重くなることもストレスの増加につながります。